「この指とめよう」代表の小竹海広 氏が大炎上
5月に「SNSにおける誹謗中傷を撲滅又は削減し、社会の健全な発展に貢献することを目的」として一般社団法人「この指とめよう」が設立されました。この社団法人の代表理事である小竹海広氏が過去に子役の寺田心くんに対して「死ね」とツイートしていたことがツイッターに晒されて大炎上しました。
【問題提起】#この指とめよう 代表#小竹海広 による誹謗中傷問題は『単なる炎上案件』で済ませてはいけません
【寺田心○ね】
死ねと言われた心くんは
2016年当時『8歳』です…8歳の子供に
『死ね』と言った奴が
【SNSの書き込みを監視する団体を作ります🤪】⬆️あり得ない。
許しますかこれ? pic.twitter.com/kt83VBOim0— shin【新アカウント】 (@shin_shr201111) June 3, 2021
この小竹海広氏はこれ以外にも数々の不適切なツイートを過去に行っており、普通に考えて「このような人物が誰かの誹謗中傷を撲滅・削減する団体の代表にふさわしいと言えるか?」と、誰もが疑問に思うところです。
このようなタイプの言葉が満載された脳を搭載している人のようです。 pic.twitter.com/H7mexiMRhR
— えとせとら🇯🇵🇺🇸🇦🇺🇮🇳 (@etc_tokyo) June 5, 2021
大炎上した結果、小竹海広氏はツイッター上で画像で謝罪をしました。文言は画像化されているため、グーグル等で検索することができません。また、その文言は団体のサイトにも掲載されていないため、その真意については不明なことも多いです。以下が画像による謝罪です。
— 小竹海広|コピーライター GO (@0dake) May 30, 2021
この謝罪ツイートには、いくつかのコメントがついていますが、返信できるアカウントを小竹海広氏の支持者アカウントに限定しているようなので、ほぼ賛同の言葉で不自然に固められています。
小竹海広氏は、SNSにおける誹謗中傷を撲滅又は削減するといいつつ、反対意見に耳を貸す気がないことは明らかです。
「この指とめよう」は何をするのか?
一般社団法人「この指とめよう」の登記情報には以下のようなことが書いてあります。
当法人は、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)における誹謗中傷を撲滅又は削減し、社会の健全な発展に貢献することを目的とすると共に、その目的に資するため、以下の事業を行う。 ┃
(1)啓発バナー広告運用
(2)啓発図書の制作
(3)啓発コミュニティの運営
(4)取組協賛ロゴの配布
(5)その他、当法人の目的を達成するために必要な事業
この登記の記述では、事業内容が簡潔すぎて大雑把にしかわからず、具体的な活動の全容はつかめません。現在、アウトプットとして確認できるのは、渋谷スクランブル交差点での広告掲載活動です。
【祝】SNS誹謗中傷を止めるためのメッセージ広告 #この指とめよう が渋谷スクランブル交差点近く(MAGNET by SHIBUYA109)に出てます…!!🙌
縦6m横4m広告面で近寄ると「うおっ、デカい…!」となります。掲出は1月31日まで。近くをお立ち寄りの際は感染対策に気を付けて、ぜひご覧ください…!🙇♂️ pic.twitter.com/VKddilJ9wD
— 小竹海広|コピーライター GO (@0dake) January 18, 2021
この費用はクラウドファンディングで調達した約321万円の資金から捻出されたと思われます。
また、広告の制作は小竹海広氏が所属するクリエイティブ制作会社「The Breakthrough Company GO」に発注されたと思われます。
しかし、このような「リアル」な広告は、「この指とめよう」の中心的な活動ではないでしょう。「この指とめよう」のWebサイトを見てみると、以下のようなことが書かれてあり、登記情報にある「啓発バナー広告運用」の中心的な媒体はTwitterのオンライン広告であることがわかります。
SNS炎上や誹謗中傷の発生を監視し、リアルタイムにバナー広告をTwitter上に掲出します。パートナー企業として、6000社を超える企業に風評被害・誹謗中傷対策を提供し、警察庁サイバーパトロール業務の受託も行なってきたシエンプレ社と提携。
監視チームでSNS誹謗中傷が多く発生していると判断した場合には、上記画像のような啓発広告を配信します。この場合のSNS誹謗中傷とは、差別一般(レイシズム・セクシズム・ルッキズム・エイジズム・障害者差別等)を主に想定しており、その中に含まれない誹謗中傷に類される事案については運営メンバー・アドバイザリーボードによる協議の上で定性的に最終判断を行います。
「SNS炎上や誹謗中傷の発生を監視」するのはパートナーのシエンプレ社であり、このような監視のための技術やリソースのない「この指とめよう」の技術的なバックエンドとなっていることがわかります。
シエンプレ社のサービスとはどのようなものか
シエンプレ株式会社(代表:佐々木 寿郎)は2008年10月1日に設立された100名規模の会社で、炎上予防コンサルティングから火種早期発見、沈静化対策、その他、風評被害対策、SNSアカウントプロファイリングなどを行っています。
同社の資料から「この指とめよう」に連携しそうなサービスとしては以下のようなものがあることがわかりました。
まず同社のサービスの中心的なものがWebとSNSモニタリングです。もともとは、会社や店舗の「炎上」を監視するサービスで、炎上発生時には対策のための保険によってシエンプレ社による対策や弁護士費用などがカバーされます。
以下は会社や店舗での利用イメージですが、このしくみでネットの誹謗中傷の監視と検出をすることができます。
対応の必要性や拡散状況などもあわせてメールで知らせてくれるようです。
利用事例として、炎上の危険性のあるツイートを把握しきれていなかった飲料水製造販売メーカーが、この監視システムによって、危険な投稿をすべて即時に発見することが可能になったそうです。
またSNSアカウントプロファイリングという、人物の特定のためのサービスもあります。ブラック(危険)アカウントのデータベースも保有しているようです。
また、ネガティブなコメントを削除申請を支援するための、申請文例(弁護士作成)のデータベースもサービスとして提供しています。
これらのサービスを組み合わせることによって、ネット上の誹謗中傷と思われるコメントやツイートを監視して検出して、その対策までシエンプレ社が支援することができます。つまり、「この指とめよう」の活動において、SNS炎上や誹謗中傷の発生を監視する実行部隊はシエンプレ社であるとみて間違いないでしょう。
注)ここまで書いてきたことは、シエンプレ社のサービスの資料から、「この指とめよう」と連携できるであろうことを推測したものであって、実際の内容とは異なる可能性があることをご了承ください。
「この指とめよう」に関与しているのは誰か
登記情報を見る限り、「この指とめよう」のスタッフの数などはわかりません。しかし、これまで見てきたシエンプレ社のサービスに支えられているとすれば、誹謗中傷の監視や検出にリソースを割り当てる必要がないため、「この指とめよう」の役割は外部に向けての大々的に喧伝することが中心になるでしょう。
「この指とめよう」のアドバイザリーボードメンバーには以下のような人物が名前を連ねています。
津田 大介
ジャーナリスト・メディアアクティビスト
佐々木 俊尚
ジャーナリスト・評論家
浜田 敬子
ジャーナリスト・前Business Insider Japan統括編集長・AERA元編集長
白河 桃子
相模女子大学大学院特任教授・昭和女子大学客員教授・東京大学大学院情報学環客員研究員
婚活ブームを起こした人とされる。
はあちゅう
ブロガー・作家
今井 紀明
通信制高校・定時制高校の高校生に特化してサポートするD×P認定NPO法人D×Pの理事長
やまざきひとみ
女性のためのプログラミングブートキャンプ「Ms Engineer」代表 新時代の女性のキャリアチェンジ支援、IT業界のジェンダーギャップ解決などの活動をしている。
秋本 可愛
介護・福祉事業者向け採用・人材育成支援事業 株式会社Blanket 代表取締役
山口 真一
国際大学グローバルコミュニケーションセンター主任研究員・准教授
ジャーナリスト、大学教授、ブロガー、起業家など、さまざまなインフルエンサーがいますが、特に あいちトリエンナーレの関連人物の津田大介と、朝日新聞・AERA・Business Insider Japanの浜田敬子がメディアと連携して活動を喧伝すると思われます。朝日新聞が、「この指とめよう」を早々に社説に取り上げて5月に3本の記事をだし、毎日新聞も5月に2本の記事を書いています。今後、さらに左派メディアとの連携が加速すると予想されます。
朝日新聞の社説にて #この指とめよう を紹介いただきました。5/2付の新聞とデジタル両方での扱い。今月には新しいアクションの発表もあるので、改めて頑張りたいと思いました。https://t.co/wztEmAgpp5
— 小竹海広|コピーライター GO (@0dake) May 3, 2021
まとめ 言論監視と抑圧の団体にならないように
「SNSにおける誹謗中傷を撲滅又は削減」という主旨で設立された「この指とめよう」は具体的な手段として、シエンプレ社のサービスによる監視と検出をもとに、Twitter広告とメディア連携による喧伝を行っていくとみられます。特にシエンプレ社はネット上の言論の検出とその可視化のプロであり、今後、ネット上の誹謗中傷についてレポートを発表し数値化および可視化すれば、朝日新聞のようなメディアが取り上げていくでしょう。Twitter広告による喧伝よりも、新聞やテレビが連携することで一気に広がるリーチによる喧伝効果のほうが大きいので、真の狙いはこちらかもしれません。
昨年末から話題になった「お母さん食堂」の炎上の件もシエンプレ社が数値化および可視化して自社サイトで公開していますが、同様に「誹謗中傷」を数値化・可視化するのではないでしょうか。
しかし、課題点も明確です。まず「誹謗中傷」の定義が「この指とめよう」のアドバイザリーボード等で決めるなら、客観性に問題があります。また、数字の信憑性についても、どれだけ担保できるのか。例えばオンライン署名サイト「Change.org」のように「水増し」ができると、左翼メディアの見せかけの数字づくりのツールとなってしまいます。ネットの誹謗中傷をなくす、という目的に異論はありませんが、くれぐれも左翼に有利な言論監視と抑圧のための団体にならずに、公平・公正な活動を望みます。
テレビ朝日の取材に対して、「この指とめよう」は「5年以内にSNS誹謗中傷ツイートを半減させるのが目標」とコメントしていますが、それは言論抑圧ではないのか?
これで言論を抑圧するなら、中国の「グレートファイアウォール」の日本版のようなものです。
今後の「この指止めよう」の動きを注視する必要があります。
参考情報
